2018年に公開された、技術的な内容のミリシタのスタッフインタビューや講演の記事へのリンクまとめです。「業界初」と自負しているらしい13人ライブをはじめ、ミリシタのアプリ離れしたクオリティへの注目度は高く、ミドルウェアのPR目的もありつつ多くのインタビューが行われました。古い順に掲載します。
BNSI公式インタビュー
4月上旬に公開された、バンダイナムコスタジオ公式サイトの「開発エピソード」に掲載されているインタビューです。初めて主要スタッフと具体的な担当部門が明らかになった記事かと思います。かの有名な「最高確認会」がここ出典。技術的な話は少ないですが、ミリシタの開発陣を知るうえでは欠かせない内容なので是非。
ライブ監督の久保さんは、太鼓の達人ファンの間では「くぼけん」の愛称で知られている譜面製作者で、アイマスとのコラボ曲である「マジで…!?」の作詞にも参加しています。
Unite Tokyo講演
【Unite Tokyo 2018】『ミリシタ』の"13人ライブ"を実現した最適化プロジェクト「AKANE大作戦」の全貌が明らかに……! https://t.co/1L4j9fhAWU pic.twitter.com/930OuVxEIT
— SocialGameInfo (@SocialGameInfo) 2018年5月9日
ミリシタはUnityを使って作られています。現代のハイエンドなスマホゲームの多くはUnityなどのゲームエンジンで制作されていると言われていて、そうした開発者のための技術カンファレンスがUnite Tokyoです。
この講演ではミリシタの華ともいえる13人ライブが実現に至るまでのMV描画処理の最適化の過程が語られています。サービス開始してからも、ユーザーが気付かないうちにかなり大胆な描画処理の変更が行われていたことに驚きます。
伊織、星梨花、亜利沙、千鶴、静香の「重い子5」も少し話題になりました。処理負荷が重いって意味だぞ!
この講演はSlide Shareのほか、動画のアーカイブも残っています。
Google Cloud Platform導入事例
バンダイナムコスタジオの GCP 導入事例:バンダイナムコエンターテインメントで配信中の「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ (@imasml_theater) 」では #AppEngine の自動スケールで、スパイクを含む極端なアクセス数の増減に対応。https://t.co/NiEi1zoQpc #gcpja pic.twitter.com/423x5XRKLE
— Google Cloud JP (@googlecloud_jp) July 4, 2018
ソーシャルゲームは基本的にWebアプリケーションなので、ネットワーク処理はクラウドサービスを利用して作られます。多くの場合はアプリではAmazon Web Servicesなどが使われているところ、あえてGoogleの提供するGoogle Cloud Platform(GCP)を採用したことによる利点が語られています。
専門性の高い内容ですが、ミリシタがアクセス過多によるサーバーダウンを一度も起こしていない理由がこういうところにあると思っていいかと。Google公式によるインタビューだからかオシャレなPV付き。同様の内容のスライドが2017年にもアップロードされていました。
- PDF版インタビュー
- ミリシタを支える GAE/Go(Slide Share)
CGWORLD取材
連載「どこに行けば、キャラクターをつくれますか?」第10回(前編)を公開。『アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ』を事例に、開発を担当したバンダイナムコスタジオにおけるキャラクターのアニメーション制作の仕事を紹介しますhttps://t.co/dbqNE0oO0R pic.twitter.com/ocoRgWvYeG
— CGWORLD.jp (@CGWjp) July 30, 2018
連載「どこに行けば、キャラクターをつくれますか?」第10回(後編)を公開。最高確認会や13人ライブなど『アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ』におけるバンダイナムコスタジオのアニメーターのこだわりを紹介します https://t.co/onGXtX9hOM pic.twitter.com/hoWHaU8psj
— CGWORLD.jp (@CGWjp) July 31, 2018
キャラクター制作に焦点を当てたCGWORLDの連載企画の中で、ミリシタのスタッフも取材を受けています。MVやコミュでのアニメーションの制作工程の詳細を、モーションキャプチャスタジオで撮られた写真と共に知ることができます。
遠藤さんをはじめとした家庭用アイマスの主要スタッフがミリシタにも参加していて、古参Pで懐かしい人もいるかもしれないテストモデル「はるみちゃん」がミリシタの時代でも活躍し続けていることも明らかに。何の説明もなく「最高確認会」という単語が飛び出してくるのも見どころです。
CRI ADX2導入事例
開発陣に訊くサウンド面から支える『ミリシタ』の"新たな挑戦" ―歌い分け実現に恩恵をもたらした「CRI ADX2」 https://t.co/sfW3TCBRSx
— GameBusiness.jp (@GameBizJP) August 10, 2018
様々なゲームを起動したときやスタッフロールの中で、上のロゴを見たことがある人は多いと思います。動画・音声の圧縮ライブラリを提供しているCRI・ミドルウェアの製品を導入しているゲームではこのロゴが出るようになっていて、ミリシタでもタイトル画面で確認することができます。「CRI ADX2」は従来の音声デコーダのCRI ADXをスマホに対応させたものになります。
「Thank You!」をはじめとした全体曲を作曲し、現在はサウンドディレクターも務める佐藤さんを中心に、ミリシタの歌い分け機能やステージによる残響の違いなどを実現するにあたってCRI ADX2が役立ったことが制作工程の詳細と共に語られています。
SpriteStudio利用事例
タイムラインベースの作業で2Dの演出開発を効率化!「ミリシタ」SpriteStudio利用事例 https://t.co/e12beYDiUS
— GameBusiness.jp (@GameBizJP) October 30, 2018
ログインボーナスや育成などの2D演出制作の工数短縮にあたって、ウェブテクノロジーのOPTPiX SpriteStudioが貢献したという内容の記事です。おそらくGREE版からの流れがあって、ミリシタにはFlash制作が得意なスタッフが多かったので、そうしたスタッフにとってFlashに操作感覚が近いSprtiteStudioは使いやすかったようです。
ミリシタの2D演出はあまり気にしてなかった人もいるかもしれませんが、エイプリルフールの凝ったミニゲームも2Dなので、こうした制作環境が寄与しているのだろうと思われます。
余談
今回紹介した記事の中にも登場するUnity。そしてUnityといえばユニティ・テクノロジー・ジャパンのキャラクターユニティちゃん(CV:角元明日香)。ダウンロードすることで多数のボイスやモーションのサンプルを無料で入手することができます。興味があったらぜひ触ってみてください。最近Youtubeチャンネルも開設されました。
【PR】このクオリティで無料? ユニティちゃんが懇切丁寧に教えるUnity使いへの道:Udemy講座編 https://t.co/NODWKrowAO pic.twitter.com/2sm4khjXIg
— 4Gamer (@4GamerNews) April 23, 2019

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